モーガン・ハウセルさんの書かれた本「サイコロジー・オブ・マネー」を読みました。
有名な本なので、気になっていました。どんな富のマインドセットが学べるのかワクワクします。
成功者の失敗の数は多い
この本の解説を始める前に、この本と以前から読んでいる自己啓発本の共通点をまとめさせてください。
先月は5冊くらい自己啓発本を読みましたが、著者は違えど、一貫していることがあります。
それは、挑戦すること。学んだことを実践してほしい、ということです。
上記の本の著者は、様々です。でも、共通して「行動してくれ!」というメッセージがあります。
・「金持ち父さん貧乏父さん」のロバート・キヨサキ
・「DIE WITH ZERO」のビル・パーキンス
・「99%の会社はいらない」堀江貴文
・「新世界」西野亮廣
どの著者も、行動まで移して初めて意味がある、と主張しています。
今回の読書感想文「サイコロジー・オブ・マネー」の著者も同様に、行動することの大切さを主張しています!
みなさまも、どうかここで要約を読むだけではなく、自分の中に落とし込んで、
実践するところまで行っていただけると幸いです!
*ネタバレを含みます。
ではここから、くりねこの読書感想文に入ります。
サイコロジー・オブ・マネー」
この本の根本的な主張は「お金とうまく付き合うには、頭の良さより、行動が大切だ。」です。
序文は、2つの事例で始まります。
人にもお金にも傲慢な男性が破産したケースと、地味な清掃員が莫大な資産を維持できたケースが、対比されます。
全部で20章もあるので、特に良いな、と思った部分をピックアップしています。
何事も見かけほど良くも悪くもない
成功と失敗には、運とリスクが大きく影響している。
一度や二度の目標が達成できなかったことで、自信を失ってはいけない、という話です。
これは、成功と失敗が紙一重である場合があるからです。
逆に言えば、うまくいきすぎている時に、いつ不運にひっくり返されるかわからないという
心構えも大切、ということです。
ウォーレンバフェットのように大富豪になりたい。では彼の真似をすればいいのか?
いいえ、残念ながら真似をしても同じ資産が手に入るわけではありません。
あれだけの資産を築くのには運の影響も大きく関わるからです。
富の比較ゲームに参加してはいけない
人は「あの人は私よりもっと多くのお金をもっている」と他人と比較してしまうものです。
しかし、そんなことをする意味はありません。上には上がいるからです。
例えば、とある地位のある人の収入を比較した時:
市長<総理大臣<ウォーレンバフェット個人資産35億ドル<ジェフベゾス純資産240億ドル…
このように他人と比べても、しょうがないのです。
動き続けるゴールポストをとめよ
人間、1つ手に入れたら、もっとほしい、と感じてしまうものですが、「足りるを知る」このスキルほど重要なものはない、と著者は言います。
「吐くまで食うな。どこかでブレーキをかけなければ痛い目にあう」
複利の魔法
氷河期を起こすのは、わずかに涼しい夏
このアナロジー思考はとてもわかりやすかったです。
どうして地球は氷河期になったのか?
それは、シンプルに少しずつ毎年寒くなっていった、という仮説が有力なようです。
ここで著者が言いたかったのは、「途方も無い結果を生み出すのに、途方も無い力は必要ない」。ということです。
何かが「複利的に」作用すれば、多くの時間をかけて驚異的な変化をもたらすことができる、という教えです。
くりねこは最近、投資の勉強を初めて、実際にミニ株を買っていますが、
デイトレーダーではないので、この株は10年単位で放っておく予定です。
この本にも、投資の最重要アドバイスは「黙ってじっと待て」とあります。
そもそも複利の効果を直感的に理解するのはとてつもなく難しいみたいなので、私の場合、どちらにしろ放っておくほうが良さそうです。
テールイベントの絶大な力
半分以上失敗しても成功できる
インデックスファンドがどう機能するか、成功した美術品商を例に説明してくれます。
たくさんの作品を仕入れ、そのうちの1点だけでもピカソのような市場価値の高いものであれば、
費用をペイできるだけでなく、儲かる、という仕組みです。
ここでいう「ピカソの絵」を「テール」と言います。結果の分布図の最後尾の部分を指す言葉です。
他の絵が足を引っ張っていても、一つでも当たれば儲かる、という考えです。
これは、この記事の最初に書いたように、「とりあえずバッターボックスに立ち」、行動を起こせば、数打ちゃ当たる。という精神と似ていると思います。
成功者たちもあなたと同じくらい間違っている
ウォーレンバフェットですら、様々な失敗をしてきたが、成功例だけが大きく取り上げられる傾向があり、テールイベントがもたらすリターンの裏側に隠れてしまっているようです。
好きな人と好きな時に好きなことをする
どんなに好きなことでも自分でコントロールできないと辛い
人は自分が主導権を握っていると感じたいもので、誰かから何かをするように仕向けられると、急に無力感を感じるものです。
この章では、とあるアーティストがリッチになった瞬間を語るエピソードが秀逸だと思います。
「お金を貯めて、あとは月数回のライブで生計を立てられる。そうして仕事を辞めた日が、僕がリッチになった日だ。」
そうして自分の好きなことを追求した結果、彼の人生が根本から変わりました。
ここぞという時に、そのチャンスに飛びつくことができる貯蓄も大切だと学びました。
誤りの余地
この本では、コロナなどの予期しないイベントに対しても貯金はしていこう、という考えです。
しかし、前回読んだ「DIE WITH ZERO」では、「エイリアンの襲来に備えるバカはいない」という章があり、
老後の医療費のために莫大な資産を作らず、最後の数ヶ月を生きるための延命治療などせず、
「墓場で会おう!」といったタイプの本だったので、逆の発想だと思います。
くりねこは、大切なお金は、今、自分の人生を豊かにするために使いたい。という考えも大切だと思うし、
安全域を貯蓄するのも大切だと思うので、いいとこ取りしたいと思います。
あなたは変わる
過去の自分の囚人になってはいけない
サンクコストは、未来の自分を過去の囚人にしてしまいます。
そんな時は、古い計画を捨てて軌道修正をしましょう。早ければ早いほど、福利の恩恵も得やすくなります。
くりねこの場合、18歳の時に専攻した英文学が、60歳になってもやりたいことであるかどうかです。
そうでない場合は、思い切って切り捨てることで、将来の後悔を最小限に抑えることができます。
悲観主義の誘惑
良いニュースより悪いニュースのほうが取り上げられやすいみたいです。
例えば、ライト兄弟が初の有人飛行を成功させた時、だれも信じませんでした。
多くの人は、なにかのトリックをして、無人で飛ばせたのだと思っていたのです。
この良いニュースは約4年半後に、まともな記者に取り上げられ、本当に有人飛行達成のニュースが広まりました。
こんな良いニュースは、広まるのに時間がかかったにも関わらず、
その後の陸軍中尉の飛行事故は、瞬く間に大きく取り上げられました。
「成長は複利によって大きくなるが、その実現までには時間がかかる。一方で、破滅はわずか数秒で起こる。一瞬で起こる信頼の喪失によって起こる。」
ネットニュースでも悪いニュースはよく読まれるし、PVも稼げるので、明るいニュースが目につきにくくなっていますね。
私はあなたに具体的なアドバイスをするつもりはない
普遍的な真理を教えたいのだ
ここまで様々な視点から、富のマインドセットを開設してくれた本ですが、
ここに書いてあることを鵜呑みにしてはいけません。
なぜなら、この著者は、あなたのことを知らないからです。
それを踏まえた上で、ここまでの教訓をもう一度読んでみてください。ファイナンスに関しては、唯一の答えはありません。
ちなみにこの本の著者モーガン・ハウセルさんは、「夜安心して眠れる」投資を心がけているそうです。
投資には必ずリスクはありますが、安心して眠れる範囲で、投資しているそうです。
まとめ
ここまでわたしの読書感想文を読んでくださり、ありがとうございます。
くりねこは投資を初めて日が浅いので、こういった本が初期段階で読むことができてよかったと思います。
ファイナンスの世界に正解はありませんが、今回のマインドセットを得たことによって、
複利の力を、黙ってじっと待つことができそうです。
また、テールイベントの恩恵を得るには、やはり行動しないと始まりませんね!
まず色々失敗してみる。そのうちの1つが当たればいい!そういった心構えで、引き続き活動していこうと思いました。
この本の訳者:児島修さんはDIE WITH ZEROも翻訳されてたのにゃ!すごい!
くりねこ 通訳 兼 駆け出しYoutuber
語学のスキルを活かしながら、日々新しい挑戦に取り組んでいます。
オンラインでの情報発信をしています。自分の経験から、英語学習英語をいかに楽しく続けられるかについて、視聴者に役立つコンテンツを提供中です。
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